巧みに利用するという妄想②
夏休みに言っていた通り、彼女は2学期になってよく俺のところへ質問をしにくるようになった。
さすがに毎日押しかけるのは迷惑だと思ったのか、週に1〜2日は質問に来ない日はあった。
しかし少しマズイな………
と俺は思っていた。
なぜなら週3〜4日
質問に来ているとはいえ同じ女子生徒が頻繁に職員室の俺のところだけにくるのだ。
周りから見たら、違和感を感じずにはいられないだろう。
そこで、俺は昼休みに空いている特別教室を探し、そこに昼食や仕事を持ち込んで彼女の質問に答えることにした。
もちろん、他の先生や生徒にバレないようにである。
いざ、こんなことを始めると誰も来ない特別教室に女子生徒と2人きり…
彼女の名前はユカ。
155cmくらいの普通体型、髪はポニーテールで前髪の横の毛を垂らす髪型で写真部に所属している、大人しい子である。
成績は優秀だが、それをひけらかすことなく、とても謙虚な生徒である。
数日間、秘密の指導を続けていると、ある日ユカが口を開く。
ユカ「変なこと聞いていいですか?」
俺「…なに?ちょっと怖いんだけど…」
ユカ「…先生は、好きな人いるんですか?」
俺「え……今はいないけど…なんで?」
ユカ「…先生は歳下アリですか?アリだったらどのくらい下でも大丈夫ですか?」
ユカがついに、攻めてきた。
俺「…まー、歳下はアリだけど、どのくらい下までなら…か… ちょっと難しいけど…未成年は厳しいかな…」
ユカ「…やっぱり……私はダメですか?」
俺「いや、ダメというか、そもそもあなたは生徒だしな。さすがにマズイでしょ?」
ユカ「絶対に他の人とかには言いません!それでもダメですか⁈」
俺は、ユカの優秀さを知っている。口が堅そうなのも理解はできる…しかし、万が一のリスクもあり得る…
俺は、ユカのあまりの猛アタックに心が揺れた。
しばらく考えた俺は、口を開く
俺「そしたら、こうしよう!これも絶対に他の人には、言っちゃダメだぞ!卒業式が終わったら、もう一度話をしよう!その時に、俺の気持ちを話そう!だから、それまでは待ってくれ」
ユカは若干、渋々という様子だったが、とりあえずその提案を了承してくれた。