目の前の本人という妄想①
俺は、プロの家庭教師として独立し10年の経験を持つ。今まで見てきた生徒は80人程だ。
今日は、ある中学1年生の女の子の話である。
彼女の名前は綾ちゃん。
髪を後ろで一つに縛りポニーテールでいることが多く、前髪は俺の好きなパッツンだが、目と耳の間に長く垂らすような、わかりやすく言えば「○と○尋の〜」の主人公のような髪型だ。
身長は150cm程の小柄で、どちらかというと綺麗系女子だ。
指導の時は、いつも体操服で勉強をしている。
ある日、普段は気にならないのだが、ふと綾ちゃんの方を見ると白い体操服にスポブラが透けていた。
あ〜、綾ちゃんスポブラなんだ〜…と思いつつ指導を続ける。
だが、一度見えてしまうとやはり気になる。
90分の指導のうち40分が経過した頃、一度休憩をとる。いつも休憩の時間は、綾ちゃんが1階の台所から飲み物とお菓子を持ってきてくれる。
綾ちゃんが台所に行くため、部屋を出た瞬間!俺は立ち上がり、綾ちゃんの部屋を物色する。
綾ちゃんの部屋は入り口から一番奥にタンスと引き出し付きのベッドが置いてある。
まずは、タンスだ。
綾ちゃんは台所に行っているため、多少大胆に素早く引き出しをチェックしていく。
左上、右上の小さな引き出し、中段、下段の大きな引き出し。一通り見たが、中には靴下やハンカチ、普段着などしか入っていない。
早々に見切りをつけ、今度はベッド下の引き出しを開ける。
タオルケットや学校で使う用具、リコーダーや裁縫セット、色鉛筆などしか入っていなかった。
綾ちゃんの部屋をひと通り物色したが、俺が期待するようなものはなかった。
綾ちゃんがお菓子と飲み物を持って部屋に戻ってきた。
俺は『君の部屋はひと通りすべて見させてもらったよ』と心の中で目の前の綾ちゃんに語りかけながら後半の指導を続けた。